著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

師匠に「気を使え」と叱られた 最大の気遣いをしたのに…

公開日: 更新日:

 十数回にわたり、その人がいなかったら現在の俺は少なくとも芸能界には存在しなかったと断言できる人のひとり、師匠立川談志(もうひとりはもちろんの10乗くらいのもちろんの「殿」ことビートたけし)の思い出をつづってきたのだ。

 金魚の鉢に洗剤を入れたり、植木泥棒したり、揚げ句の果てには師匠の大切な着物を羽織っての一人大宴会を催したり、それでも、たけしさんのところに行かせてくれた師匠(ウイスキーの瓶を振り上げられた時には頭かち割られたかと思った~汗。たけしに俺からの談かん頼むの挨拶だ! を聞きホッ)。

 あれから40年近くの時間が過ぎ、すべては時効に……、いえいえ、若気の至りでありました。深く深くあの頃の未熟者の自分を反省していますのでどうか苦笑交じりでお許しを……じゃなくて、もう一度だけでいいですから(かなわぬなら夢でも結構です)「談かん、またおまえか~!! バカ野郎!!」と叱ってやってください……。

 落語を教えられてもアドリブでギャグを入れて「(ポカ~ン)おい! だれがそんなの教えた?」「いえ、古典落語って、ギャグが面白くないんでアレンジしてみました!!」「あ~、いい、もうおまえには稽古つけない」や、落語会のお供で「軽い方が持ち運びは楽でいいやあ!」と師匠の高座の着物を選んだら真冬なのに夏用の薄い一重だったためにその日の楽屋で師匠はダメ弟子ぶりを他の師匠たちに何度も面白おかしく話し、高座より爆笑を取っていましたね……それから、それから……まだ俺のダメ弟子ぶりはこんなものじゃないんですが、あの頃、実は俺は俺なりに師匠を快適にするためにささやかな努力もしていたのです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"