著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

「あ~オレだ」談志師匠の突然の電話にうろたえる俺なのだ

公開日: 更新日:

 談志師匠の弟子にさせていただき、過ごした若き日の出来事の一つ一つは現在振り返れば、俺の人生の宝物以外の何物でもない! つくづく思う62歳の冬なのだ。

 じゃ、もう一度、あの頃に戻って師匠に付きますか? いやだー! 絶対にいやだー!!

 朝からず~っと掃除に魚の骨のふりかけでの食事。揚げ句の果てには、師匠お気に入りのフレッド・アステアやジーン・ケリーというタップダンスの天才のまるで空中を舞うような映像を流し、それに合わせて師匠がタップダンスもどきのステップを上機嫌の鼻歌交じりで踏むのだが、そのステップが床上5センチくらいしか上がってなくて……それを正座しながら見せられる、新手の拷問みたいな経験は二度としたくなーい!!

 そういえば、師匠の元を離れた(ビート)たけしさんのところでたけし軍団となった数年後の夏も近づくある日、突然師匠から電話が入ったのだ……。あれも繰り返したくない(本心は懐かしくて仕方ないんだけどね)思い出の一つなのだ。

 その日、俺は何の撮影だったかは忘れたが、調布の日活スタジオで仕事をしていたのだ。すると突然、携帯電話の着信音が……すかさず通話ボタンを押すと「あ~オレだ、おまえフィンくれたよなあ……」。あー!! この声はたとえ100歳になって難聴になろうと聞き違いなどしないであろう、師匠のものであった。携帯電話を耳に押し付け、その場で直立不動となる俺……。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々

  4. 4

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  5. 5

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  1. 6

    カミソリをのみ込んだようなのどの痛み…新型コロナ「ニンバス」感染拡大は“警戒感の薄れ”も要因と専門家

  2. 7

    萩生田光一氏に問われる「出処進退」のブーメラン…自民裏金事件で政策秘書が略式起訴「罰金30万円」

  3. 8

    さらなる地獄だったあの日々、痛みを訴えた脇の下のビー玉サイズのシコリをギュッと握りつぶされて…

  4. 9

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  5. 10

    辻希美“2億円豪邸”お引っ越しで「ご近所トラブル」卒業 新居はすでに近隣ママの名所