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平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

村下孝蔵さん「このまま広島に帰るわけには」と酒をあおり

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 2021年の1月、2月というのは、例年以上に足早に過ぎ去った気がする。1年前を思い出す。ここまで新型コロナウイルスが猛威を振るい、ここまでライブハウスが大打撃を食らうとは――。2月が終わりに近づくと(1953年)2月28日生まれのシンガー・ソングライター、村下孝蔵さんを思い出す。彼は99年6月、東京都内のスタジオでリハーサルをやっている最中に「気分が悪い」と体調不良を訴え、帰らぬ人となった。享年46。あまりにも早過ぎる死だった。

 76年に新宿ロフトをオープンさせた後、ビクターから「ロフト・レーベル」を立ち上げ、大手楽器店と手を組んで「渋谷公園通り音楽祭」という新人発掘のコンテストを始めた。79年に中野サンプラザで開催した決勝大会で優勝したのは、大沢誉志幸さんがボーカルを務めたクラウディ・スカイ。準優勝は、リーダーのうじきつよしさん率いる子供ばんどだった。

 決勝大会にゲストミュージシャンとして広島から実力派シンガーを招いた。83年の大ヒット曲「初恋」で知られる村下孝蔵さんだ。当時はまだ全国的には無名に近い存在だったが、第2期・広島フォーク村を舞台に精力的に演奏活動をこなし、この決勝大会が〈待望の東京デビュー〉だった。しかし――。

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