著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<111>巡査部長は「全然です」と…早貴被告の新宿のマンションの捜索は収穫なし

公開日: 更新日:

 カメラマンは目の前のビルに反射するような大きな笑い声を出した。

 案の定というか計算通りというか、ネオンの光が強くなった頃に7人ほどの男女の私服警官たちが段ボールを手にしてゾロゾロとエレベーターから姿を現した。野崎幸助さん宅の家宅捜索で名刺交換をした巡査部長と目が合ったので、脇道に連れ出した。

「お疲れさまです」

「いつ戻ってきたんです?」

「午後に新幹線で戻ってきました。で、なにか見つかりましたか?」

「全然です」

「明日は大下さんの六本木のマンションでしょ。江戸川の方はいつの予定ですか?」

「江戸川?」

 巡査部長が眉をひそめた。

「ほう? それほど隠したいことなんですか? さっきボクは行ってきましたけれど、何にも成果はないかもしれませんよ」

「……」


 江戸川区には早貴被告を野崎幸助さんに紹介した中年男性の自宅と自動車工場がある。本人は九州でも仕事をしているので不在だったが、両親や近所に聞き込みをすると反社とは関係がなさそうで、事件に関係していないだろうとの感触を持った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋