著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<150>ドン・ファンの流儀 初対面の県議にデートの仲介を要請

公開日: 更新日:

 尾崎さんは当時県議会議長だったので、26日の夜に運転手付きの公用車でドン・ファン宅にやってきた。ドン・ファンの亡きがらは病院から戻ってきておらず、家には早貴被告と木下さん、そして私しかいなかった。尾崎さんには26日の昼に死因が覚醒剤の大量摂取であることを伝えていた。

「お悔やみ申し上げます」

 尾崎さんは早貴被告に挨拶をした後で、リビングのソファに腰をかけた。

「お茶をどうぞ」

 腰かけている我々に木下さんがお茶を用意してくれた。

「大変でしたね。でも一体どうしたんでしょう。自殺ということは考えられませんよね」

 尾崎さんがねぎらいの言葉をかけて死因についてクビをかしげた。

「なんでも覚醒剤が体内から検出されたらしいんです」

 私が言うと、尾崎さんの体がのけ反った。

「ヘッ? 覚醒剤ですか」

 尾崎さんには覚醒剤のことは昼に伝えていたが、それを初めて聞いたように阿吽の呼吸で返事をした。そうしたほうが目の前の早貴被告や木下さんの反応を確かめることができるととっさに判断したのだ。この辺りの勘の良さは、さすがである。=つづく

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋