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立岩陽一郎ジャーナリスト

NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」はじめ、「コロナの時代を生きるためのファクトチェック」「トランプ王国の素顔」「ファクトチェックとは何か」(共著)「NHK 日本的メディアの内幕」など著書多数。毎日放送「よんチャンTV」に出演中。

「プーチン大統領にNOと言えるのはロシア国民」在阪ロシア総領事の言葉をどう読むか

公開日: 更新日:

 NATOの拡大への懸念。これが軍事侵攻を正当化しようとするロシア側の理屈にある。プーチン大統領も2月4日の演説の冒頭で「その間、NATOは私たちのあらゆる抗議や懸念にもかかわらず、絶えず拡大している。(中略)それはロシアの国境のすぐ近くまで迫っている」と語っている。「その間」とはNATO諸国と安全保障について合意形成しようとしてきた30年間のことだとしている。

 小欄ではバイデン米大統領の演説を題材に、アメリカ側の狙いを推測してきた。それは、公的な発言を見極めることで情勢を分析するという元CIA職員の経験にならったものだ。ロシアのウクライナ侵攻を是とすることはないが、ロシアがNATOの拡大に懸念を示している点は無視してはならないだろう。

「誰かプーチン大統領を止められないのか?」との問いに、総領事は「プーチン大統領にNOと言えるのはロシア国民」と答えた。もちろん、多くの人がプーチン大統領を支持しているとはしたが、「反戦デモが起きているが?」との問いに、「ロシアは民主主義ですから、もちろん特別軍事作戦を支持している人も多いし、反対している人もいます」とも述べている。

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