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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

相方にゾッコンほれ込んだ爆笑問題・田中裕二の値踏みしないツッコミ

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 それだけ仲が良く、分かり合っているからこそ、ムキになりながら小競り合いを始め、思わず笑ってしまう感じが、いかにも爆笑問題だ。

 昨年10月の選挙特番「選挙の日2021」(TBS系)で、太田が“暴言”で炎上した際に田中は「やる前から100%確信していました。見て、その通りでした」(TBS系「サンデー・ジャポン」21年11月7日)と語り、「田中がいれば」という声には、いても関係なかったと言う。

 ビートたけしが好きだった田中は「先輩だろうがなんだろうが、政治家だろうがなんだろうが(太田が)ガンガン行くのは、俺ももともとそういうの好きだったから」(テレビ東京系「あちこちオードリー」21年12月30日)とも発言。表向きはツッコんで静止させているように見えるが、むしろ心の中では「行け行け、もっと行けるだろ、おまえ」とトスを上げてしまうのが田中なのだ。

 ハライチの岩井は、田中のスゴさを「ボケを評価することがない」(太田出版「Quick Japan」vol.156=21年6月24日発売)と評している。時にツッコミはボケを値踏みし、このボケにツッコむと巻き込まれて自分が損をすると判断して、ダメ出ししたり、スカシたりすることがある。けれど、田中は太田のどんな小ボケにもそうはせず、「心中」している。その理由を岩井はこう分析している。

「田中さんが太田さんにゾッコンだからなんでしょうね」(同前)

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