(4)ロス留学後、かつての勢いを取り戻せず78年にグループは解散

公開日: 更新日:

 小学生の頃から酷使してきた喉を中学2年の時、変声期が襲った。ハイトーンボイスがかすれて出ない。「口パク」案も出たが、僕らがデビュー以来、貫いていた「口パクは絶対にしない」という方針を崩すことはできない。

 次に出てきた案が「変声期を遅らせるため女性ホルモンを打つ」というものだった。これは僕の意思が最優先される。悩む間もなくきっぱり断った。クスリで無理に抑えることに抵抗があったのだと思う。

 悪い時は悪いことが重なるものだ。僕だけでなくきょうだい全員の体も蓄積疲労でボロボロになっていた。それでもスケジュールは先々まで決まっている。グループ活動そのものを考え直す時期が来ていた。ある夜、行われた緊急家族会議。父親がきょうだい全員を座らせこう切り出した。

「六本木にマンションが建つ金があるけど、この金でアメリカに休養も兼ねて音楽留学もできる」

 仕事継続か米国留学か、二者択一の提案だった。全員一致で「留学」を選択した。「今のハードスケジュールから解放されたい」思いはきょうだい一緒だった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  2. 2
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  3. 3
    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

  4. 4
    小池都知事の学歴詐称を実名告発(上)カイロ大入学時期の決定的なウソ、本当は語学学校の初級コースに通学

    小池都知事の学歴詐称を実名告発(上)カイロ大入学時期の決定的なウソ、本当は語学学校の初級コースに通学

  5. 5
    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

  1. 6
    ロッテ佐々木朗希 2試合連続「あえて160キロ未満」でハッキリしたメジャー挑戦の野望

    ロッテ佐々木朗希 2試合連続「あえて160キロ未満」でハッキリしたメジャー挑戦の野望

  2. 7
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    林真理子日大理事長の入学式祝辞 意地悪な人たちも返す言葉がないんじゃない?

    林真理子日大理事長の入学式祝辞 意地悪な人たちも返す言葉がないんじゃない?

  5. 10
    学歴詐称疑惑“偽装メール”入手! 小池都知事がカイロ大声明“捏造”を追及されたのは2度目だった

    学歴詐称疑惑“偽装メール”入手! 小池都知事がカイロ大声明“捏造”を追及されたのは2度目だった