(2)睡眠は1日3時間。自由に使えたお金は月500円のお小遣いだけ

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 沖縄に帰る準備をしていた頃、音楽業界の人で僕たちに興味を持ってくれた人がいた。「君たちは才能がある。もう一度、やってみないか」と引き留められた。また子供向けの童謡ならやる気はない。「僕らの好きなようにやらしてくれるなら」と再始動した。沖縄返還の年の1972年。グループ名も「ジャクソン5」にあやかって「フィンガー5」に変更した。

 スタッフにも力を入れるようになり、<作詞・阿久悠 作曲・都倉俊一>による「個人授業」が大ヒット。続く「恋のダイヤル6700」「学園天国」も立て続けにミリオンヒットとなった。

 僕らの歌の歌詞は「マセたガキが先生を好きになる」みたいなものが多かった。きょうだいの中でも一番の目立ちたがり屋だった僕は、トンボメガネの大きなサングラスをかけた。これは僕自身のアイデア。兄貴に言えば反対されるので演奏直前にかけた。

 後で怒られたけど、「いいよ、かっこいい」と褒めてくれたのが、お堅いはずのNHKのディレクター。自信になった。

 結果オーライだ。そのサングラスはブームとなり、うちわやタオルなどグッズの売り上げも驚異的だった。チケットの売り上げよりも大きい現金収入となったが、帰りに紙袋に現金を入れて持って帰っていた。

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