(55)82歳で認知症になった母からもらった大きな課題

公開日: 更新日:

 これまで1年間にわたって、母が認知症だと気付いた日から3年間の出来事をつづってきた。

 母は認知症の急激な進行によるセルフネグレクトで衰弱。熱中症での救急搬送から入院し、自分の身の始末がまったくできず、そのまま施設に入所し、要介護5の寝たきりになった。しかし専門家の的確なリハビリにより嚥下機能と右手の機能を取り戻し、適切な投薬とプロ意識の高い施設の職員の介護による安定した生活で、今では食事も意思疎通もほぼ問題なくできるようになった。

 ここ2年ほどは大きな出来事もなく、淡々と日々が過ぎている。私なりの母との距離感や、空き家の実家の管理方法が見つかり、いざ何かが起きた時の対処法や母の「その後」についても考え尽くしたからだろう。

 母は82歳でそれまで続いていた日常を失い、被介護者となった。まだまだ元気な人も多い年代だ。友人の元気な両親の話を聞いたり、同年代で活躍する人をメディアなどで見たりするたびに、「なぜ私の母はこうならなければならなかったのだろう」と涙を流しては、その人にはその人のたどる道があり、ただそれだけのことなのだと自分に言い聞かせてきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    萩本欽一〈47〉気仙沼ちゃんは民宿4軒経営の大女将に 説教してテレビで夫を募集させた甲斐があった

  2. 2

    阿部慎之助にした「今ならパワハラで即クビ」の指導&落合博満から学んだ仰天トレーニング

  3. 3

    モグライダーともしげが埼玉の中高一貫ミッションスクール聖望学園で打ち込んだアメフト《26年夏番外編》

  4. 4

    千葉秋季大会開幕も専大松戸が「来春センバツを狙う」と宣言できない切実なチーム事情

  5. 5

    萩本欽一〈46〉斉藤清六が泣きながら持ってきた1000万円、追い返そうと思って貯金額を聞いたら驚いた

  1. 6

    広島4番栗原に敵将・落合監督は「四球でいい」と助言を…

  2. 7

    timelesz猪俣周杜「傷害容疑で逮捕」に“ダブルでガッカリ“…ファンの計り知れない失望

  3. 8

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  4. 9

    萩本欽一〈45〉斉藤清六を全国区にした誰も知らない裏話 “弟子入りNG”から評価を一転させたんです

  5. 10

    4度結婚した宇野千代の“不倫”をNHK朝ドラ「ブラッサム」はどう描く?「カーネーション」は真正面から