“歌う不動産王”千昌夫さんとのニヤッとする思い出

公開日: 更新日:

 別に私生活を暴くようなスキャンダラスな本ではない。それなのに出版直前になって千さんは私に、5人の弁護士連名で、出版をしたら裁判も辞さないという抗議文書を送ってきた。

 この情報をキャッチした芸能リポーターの故・梨元勝さんが、「恐縮です!」と言って、テレビのワイドショーで報道したことが宣伝になって、著書は出版からわずか1カ月で16刷りを重ねた。

 あの出版差し止め騒動から十数年が経過して、池袋の仕事場に、長野県内のホテルから1通の手紙が届いた。年末のイベントで、「千昌夫ディナーショー」を開催するからどうぞ、という案内状である。送り主は、親しくしていたホテルの元経営者で、むげに断ることもできない。友人を誘って2万円のショーに出席した。会場は300人ほどの地元住民でほぼ満席。丸テーブルにフランス料理風の食事が用意され、千昌夫さんの歌が始まった。

 でも、あれだけの有名演歌歌手なのに、舞台に演奏者が1人もいない。

 知人が私の耳元で、「ショーに演奏者を招いたら費用がかさむ。カラオケスタイルにしたのでしょう」と、解説してくれた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー