菅野智之が体現する「投手の本当の武器」 あと10年はいける、と私が思う根拠はここにある

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菅野智之は勝ち星でドジャースの由伸を上回る(C)ゲッティ=共同

 大したものだ。

 ロッキーズの菅野智之(36)が日本時間12日のダイヤモンドバックス戦に先発、ドジャースの山本由伸を上回る日本人単独トップの12勝目(5敗)を挙げた。初回にソロ本塁打2本を浴びたが、まったく動じない。二回以降は散発3安打で追加点を許さず、6回2失点でまとめてみせた。

 今年10月で37歳になるが、衰えはみじんも感じさせない。毎オフ、ハワイでやっている自主トレを何度か見たことがある。朝から走る、走る。わずかな休憩を挟みながら、午後もみっちり体を動かしている。私も菅野もゴルフ好き。たまに「きょうくらいはいいだろう。午前中で練習を切り上げて、午後からラウンドに行こう」と囁いても、応じない。クラブを握るのは、5日に1回の休みの日だけと決め、徹底的に追い込んでいる。ここ何年もずっとそうだ。

 4月に本拠地コロラドを訪ねた際にも「結果が出ているのは、やっぱり高めの真っすぐを使っているからだね。恐れず、今のままのピッチングをすれば大丈夫」と話してきたが、大げさではなくあと10年は第一線で投げられるんじゃないかと思っている。

 この日の直球の最速は152キロ。平均にすれば140キロ台後半で、メジャーでは決して速い方ではない。高めの真っすぐは長打と表裏一体だが、それでも、恐れずに投げ切る技術と勇気が菅野にはある。長打を避けるため、日本では「とにかく低め、低め」といまだに低め信仰が幅を利かせているのだが、それは間違いだと昔から私は言ってきた。打者が最も打ちにくいのは内角高めの真っすぐで、腕が伸びたところで捉えられる低めをすくい上げられた方が打球は飛ぶ。

 体が大きく、腕が長い外国人相手には特にそうだ。2017年のWBCで投手コーチを務めた際、菅野をはじめとする日本代表投手陣にも、「怖がらずに、高めを使おう」と説いた。

 菅野の投球を見ていると、つくづく 

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