著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

COWCOWの「伊勢丹の紙袋で~す」は衣装では珍しい“偶然の産物”だった

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 以降は“伊勢丹公認”とまではいかないようですが、苦情が入るわけでもなく、黙認してくれて「COWCOW=伊勢丹」のイメージがすっかり定着。13年、伊勢丹から吉本に「袋の柄が変わります」という連絡がありました。新しい袋の見本を拝借して、自分たちで同じ柄のスーツを作るためにオリジナル柄の生地を一から作ることに。1反50メートルの生地を作り、スーツを2着作ってもまだ生地が40メートル余り、伊勢丹の紙袋のデザインが変わらないことを願っているそうです。

 キャリア30年を迎える2人ですが、舞台を袖から見ていると、「ダメ出しお願いします」と来てくれて「もう言うことないで……しいて言うたらあそこをこう変えてやってみてほしいな」とダメ出しというより願望を言うのですが、次の出番の時に会うと真顔で「先生の言われたように稽古してみたんですけど、どうしてもタイミングがずれて……技術が足りなくてすいません。勉強します」と頭を下げる2人。

 ネタに関しては、そのストイックさを誰もが認めるところですが、今なお変わらぬ探求心には頭が下がります。これからもCOWCOWは進化し続けていってくれることでしょう。次回は大人気になった「あたりまえ体操」誕生秘話をご紹介します。

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