著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

映画は「作家の芸能」であり「芸術」 コンビニの棚に並ぶ商品であってはならない

公開日: 更新日:

 まともな戦争モノが見たくなってR・バートンと若きC・イーストウッドの「荒鷲の要塞」(68年)も見た。ナチスをやっつけまくる痛快作で時を忘れた。映画は時を忘れるものだ。

「ドライブ・マイ・カー」(2021年)は暇つぶしにもならない拷問だった。口直しに見たのはアル・パチーノの「スカーフェイス」(1984年)。フィルムノワールの絶品だ。ついでにモノクロの仏映画、「現金に手を出すな」(55年)もギャングのはかなさと愚かさが詰まっていた。

 夏になり、ウクライナが降参して停戦するかと思っていたら反撃しだしたので余計に気が重くなり、ベトナム戦争帰還兵モノの「タクシードライバー」(76年)や「ローリング・サンダー」(78年)や「ダーティハリー」(72年)まで無性に見てしまった。戦場後遺症の元兵士や殺人狂がアメリカの暗部をさらけ出していた。

 日本の今をさらけ出す映画など何一つないのは本当に情けないことだ。でも、ロシアでもウクライナでも兵士の後遺症が激増してるはずだし、そのうち犯罪も増えるんだろうなと思った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍J髙橋宏斗サイドがドジャースと“濃厚接触”!来オフ移籍は「十分ある」の怪情報

  2. 2

    “OB無視”だった大谷翔平が慌てて先輩に挨拶の仰天!日本ハム時代の先輩・近藤も認めるスーパースターの豹変

  3. 3

    橋下徹氏がまともに見える皮肉…米イラン攻撃で馬脚を現した「御用文化人」の逃げ腰と保身

  4. 4

    自民が予算委で“高市封印シフト” 首相が答弁から逃げ回るトンデモ事態にSNSで批判殺到

  5. 5

    競泳アイドル池江璃花子の初ロマンスに見えてくる「2つの夢」…りくりゅうに続くメダルともうひとつ

  1. 6

    元横綱照ノ富士が“弟子暴行”で角界に大激震! 転籍組との微妙な関係、燻っていた「無理やり改名」の火種

  2. 7

    「タニマチの連れの女性に手を出し…」問題視されていた暴行“被害者”伯乃富士の酒癖・女癖・非常識

  3. 8

    Adoの初“顔出し”が話題 ミステリアス歌手の限界と20年非公表の「GRe4N BOYZ」との違い

  4. 9

    日テレの音楽番組は終了も、有働由美子は黒柳徹子の後を継ぐ対談番組の有力候補か

  5. 10

    高市首相側の関与はあったのか? 暗号資産「サナエトークン」が大炎上! 金融庁が調査を検討