中高年を熱くする3Dアニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」大ヒットの納得理由

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 原作の主人公は桜木花道(声・木村昴)だが、映画版は低身長ながら司令塔としてチームを導くポイントガードの宮城リョータ(声・仲村宗悟)の視点を中心に、5人が背負うドラマを回想シーンとして挿入しつつ盛り上げていく。

■3Dアニメは“動く立体漫画”

 あらすじなど、映画の詳しい内容を公開まで伏せる秘密主義のプロモーションも話題となったが、90年代に放映されたアニメ版から声優陣が一新され、見た目も過去作とは異なる3D-CGアニメになっていることから一部ファンの反発を呼び、SNSなどでは“炎上”する局面もあった。

「今回は映画業界でいうリブート、つまりまっさらに作り直した新作なのですが、秘密主義が裏目に出てアニメ版のファンにはコンセプトが伝わりにくかったのかもしれません。しかし漫画版のファンには、原作者自らメガホンをとった本作は最高でしょう。それに今の3Dアニメは、レトロなカートゥーン風のテクスチャで話題になった米国の『バッドガイズ』(22年)のようにCGっぽさを感じない作風がはやりです。本作も、まず生身の役者の演技を撮影(キャプチャー)して取り込み、原作漫画風の質感に仕上げています。まるで“動く立体漫画”で、昭和世代の私たちもすんなり入っていける。井上雄彦漫画特有のダイナミックな構図に加え、王者・山王の選手たちの肉体的な圧力まで表現できていて驚きます。3Dアニメーションで描いたスポーツシーンとしては、世界的に見ても間違いなく最高到達点でしょうね」(前田氏)

 最新の映像技術で作られた、中高年向けアニメコンテンツ。観賞後は10代の気持ちに舞い戻りバスケ熱が沸騰すること請け合いだが、準備運動を怠ると大ケガをする年齢ということをお忘れなく。

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