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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

真ん中にいなくとも…山里亮太は自ら下にポジションを取り牙をむき続ける

公開日: 更新日:

 MCのオファーが来たときの心境を聞かれ、「怖さ」もあったと答える山里。「できねえじゃん」と言われる危険もある、と(「午前0時の森」23年1月31日)。それでも踏み切れたのは、若林とのユニット「たりないふたり」をやったことが大きかったと真面目なトーンで語り出す。

 若林とネタ合わせをしていると「当たる壁」があった。若林が自分の好きな“芯”を持ったボケをするのに対し、山里はこれをやったらウケるだろうというボケを選択。「ずっと自分はたりないっていう劣等感があった」というが、帯番組のオファーがあった際に気づかされた。

「俺がずっと欲しかった『お笑いの芯』がないと、目の前に来たものに対して、すべて乗っかれるな」と。

「これは違う」と言える“自分を持った人”に憧れ、それのない自分が嫌いだった山里。しかし、芯がないからこそ、帯番組をやるにあたり、一緒にやってくれる人たちが一生懸命作ってきたものに対し、それを全力で受け止められるのだ。麒麟・川島は、かつて山里をこう分析していた。


「器用なのでスタッフさんが無理難題言っても自分でなんとかしちゃう。だから、『山ちゃんの○○』っていう番組がない」(テレビ東京系「万年2番手だった麒麟川島が転生したら千鳥おぎやはぎ山里を従えるメインMCだった件」21年3月22日)と。

 自分と同じ悩みを持っていると評していたが、それこそが山里亮太の最大の強みなのだ。真ん中にいなくても、自ら下にポジションを取って牙をむき続けている。

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