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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

あっけらかんと面白そうな場所に飛び込む山田邦子の無自覚な狂気

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「結局、ワーワー言ってもらったんだから。いたか、いないんだか、分かんないんじゃ、つまんないしね」(山田邦子/TBS系「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」2月10日放送)

  ◇  ◇  ◇

 昨年末の「M-1グランプリ」(ABCテレビ、テレビ朝日系)で、上沼恵美子に代わって審査員を務めた山田邦子(62)。1組目のカベポスターに「84点」という他の審査員に比べ、ひときわ低い採点。2組目の真空ジェシカには一転して「95点」と高得点をつけて悪目立ちしてしまい、物議を醸した。

 そのことを「審査員が審査されんのよ。皆テレビを見て、自分だったら何点ってつける楽しみがあったみたいで。それが私と食い違ってた、激しく。それで『なんだアイツは!』ってなって」と冷静に振り返った“邦ちゃん”。その上で「でも、面白かった」と言って続けた一言が今週の言葉だ。

 山田邦子といえば「唯一天下をとった女ピン芸人」などといわれるが、本人は「あんまり『女』とか『男』とか思ってなかったから、よかったのかもしれない。自分は女だからとか、考え方として分けていなかったんです。同業者として、男の中に入っていると思っていた」(文芸春秋「文春オンライン」2020年10月31日)とあっけらかんと言う。

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