篠山紀信に懇願されてボツにしたスクープの思い出…宮沢りえのグラビアと引き換えに

公開日: 更新日:

 私は、世界的写真家の篠山紀信(享年83)に嫌われていた。

 私がFRIDAY編集長時代、ここでは詳しく書かないが、篠山の関係者のスキャンダルを編集部が“激写”した。

 篠山は当時、宮沢りえの写真集「Santa Fe」(1991年11月13日発売=朝日出版社)を出し、時の人だった。

 講談社ともつながりの強い篠山だから、これを出せば社内で大騒ぎになることは間違いない。しかし編集部は当然、やるべきだとの声一色。私は悩んだ。

 私は篠山に電話して「会いたい」と伝えた。彼のスタジオで会うと、すでに情報をつかんでいて、「元木さん、何とかやめてくれないか」と哀願された。その理由とは、子どもの受験をひかえていて、親子面談の前にそれが出たら受からなくなるというものだった。

 私は一計を案じ、篠山にこういった。「編集部を説得するために、宮沢りえのグラビアを撮ってくれないか」。彼はすぐにりえママに電話して、「りえちゃんをFRIDAYで撮るから、日程をくれ」と、必死の形相で談じ込んでくれた。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」