映画「フィリップ」監督インタビュー「感情が凍り付いた男の孤独にフォーカスしています」

公開日: 更新日:

 ──孤独な主人公は映画「ジョーカー」のような暴発にかられますね。

「目の前で、殺される必要のない人が殺されたりしている。とてもあってはならないシチュエーションに生きているのです。各国で上映会をすると、私たちのもとに集まって、個人的な話をする観客の姿がありました。移民だけじゃない。彼らは感謝を伝えてくれたんです。自分がひとりじゃないんだ、苦しみに喘いでいるのは。そう思えたというんです」

 ──それが作品のメッセージなのでしょうか?

「苦境やトラウマから、感情が凍り付いた男の孤独にフォーカスしています。社会に身を潜め、あらがい、何とか生き永らえようとしますけど、どうにもならない更なる苦境に喘ぎます。そして、彼は自分が目指していた感情を自ら破壊することすら迫られる。もともとフィリップはそういう人間ではなく、冷酷でシニカルな人間に狂わされてしまっているんです。そのとき、どうするのか、そのような状況下で何を感じるか、向き合ってみてください」

 ──フィリップはヒーローなのですか、それとも。

「ヒーローですよ。現代なら、おそらく心理療法士のもとに通い詰めているでしょうけれども」 (聞き手=長昭彦)

■21日(金)から新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国公開。R15+指定。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 2

    愛子さまが8月に伊勢神宮「式年遷宮」視察へ 将来は「祭主」を継ぐ可能性も

  3. 3

    検察組織は落ちるところまで落ちた 東大法卒の「特捜部エース」が“ヒモ”とは…世の中真っ暗闇

  4. 4

    三山凌輝「裏切り愛」でも愛娘・趣里に離婚を勧められない水谷豊&伊藤蘭の悲痛

  5. 5

    眞鍋かをり「愛子天皇待望論」は“陰謀論”発言が波紋…高学歴タレントコメンテーター生き残りの厳しい現状

  1. 6

    「ブルーカラー・ビリオネア」には到底なれない…60代の元ブルーカラーは今無職

  2. 7

    来春の統一地方選の争点は「皇室典範」再改正で決まり 高市内閣支持率急落で野党にも一筋の光明

  3. 8

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  4. 9

    一番驚いているのは自民に入れた有権者 「数の力」をなぜ、こんなバカげたことばかりに使うのか

  5. 10

    今夏の専大松戸の継投策が「エース→2番手」ではなく「2番手→エース」の理由…いざ千葉県大会決勝へ