著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「海のはじまり」「あの子の子ども」…少子化対策が叫ばれる時代に逆行していないか?

公開日: 更新日:

恋愛恐怖症の男性が増える?

 もう一つ「あの子の子ども」(カンテレ・フジテレビ系)。こちらは女子高生の妊娠を描く。桜田ひより細田佳央太がどこにでもいる高校生カップルを演じている。付き合っていればセックスするのは当たり前。コンドームをつけて避妊したのにコンドームが破れ妊娠してしまうという話だ。

 昭和なら杉田かおる&鶴見辰吾が演じた「3年B組 金八先生」の「15歳の母」がある。平成には志田未来三浦春馬で「14才の母」が作られている。当時はそれこそセンセーショナルなドラマだった。「あの子」も当事者たちの気持ちを描いていてまさにリアル。学校教材にしてもいいかもしれない。

 それにしても、少子化対策が叫ばれる時代、妊娠・出産で困ったというドラマを作るのは少子化を助長させるようなものではないのか。これではますます恋愛恐怖症の男性が出てくる。

 道長の子をしれーっと産んでしまう紫式部のように、結局、本当のことは女にしかわからないというのも、なかなか怖い話だ。テレビマンは世の中の流れが掴めていないのか、へそ曲がりで反対をやっているのか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態