著者のコラム一覧
田崎健太ノンフィクション作家

1968年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早大卒業後、小学館入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、99年末に退社。著書に「W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇 」(新潮文庫)、「偶然完全 勝新太郎伝」(講談社+α文庫)、「真説・長州力 1951-2018」(集英社文庫)、「電通とFIFA」(光文社新書)、「真説・佐山サトル」(集英社インターナショナル)、「ドラガイ」(カンゼン)、「全身芸人」(太田出版)など多数。

ケイダッシュ川村龍夫会長の葬儀に多くの芸能人が弔問に訪れた背景

公開日: 更新日:

「メリー喜多川と話をして移籍金を渡した」と教えてくれた

 バーニングの名前が広く知られることになったのは、75年の郷ひろみの加入だ。業界では、周防が、郷をジャニーズ事務所から“強奪”したといわれている。ぼくの取材に周防は“実際は強奪ではない、ジャニーズ事務所のメリー喜多川と話をして移籍金を渡した”と教えてくれた。このことを明かしたのは初めてだという。

 一方、川村は高校卒業後、立教大学に進む。やはり市川高校の同級生である歌手の鹿内孝のマネジャーとなり芸能界に入った。その後、田辺エージェンシーに入る。

 川村の2つ年上、田辺エージェンシーの田辺昭知もまた、ぼくの本に出てくるザ・芸能界の首領──ドンである。川村の行動、発想には田辺の濃い影響が見て取れる。田辺については次回、触れたい。

 後に、川村は、川村企画、そしてケイダッシュを立ち上げた。川村は一時期、バーニングの株を持っていた。「あんまり(バーニングの)評判が悪いので危ないと思ったのか、手を引かれてしまった」と周防は笑う。ライバル関係であっても、テーブルの下では手を握る──外からうかがうことのできないのが“ザ・芸能界”の本質でもある。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大の里、豊昇龍の両横綱も戦々恐々…「新怪物」加入で躍進止まらぬ伊勢ケ浜部屋の巨大戦力

  2. 2

    84歳の五月みどりが最期のパートナーと過ごす“やすらぎの刻”…経営するギフトショップは閉店

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    星野監督は中村武志さんを張り倒した直後、3ランを打った隣の俺にも鉄拳制裁…メチャクチャ痛かった

  5. 5

    ヤクルト村上宗隆の「ドジャース入り」を阻む大谷翔平と正三塁手マンシーの壁

  1. 6

    中村玉緒は「パチンコと勝新太郎はやめられません」と豪快に宣言した

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希は「ひとりぼっち」で崖っぷち…ロバーツ監督が“気になる発言”も

  3. 8

    元幕内照強の“しょっぱい犯罪”に角界も呆れた…トラブル多数現役時代の「ヤンチャ」な素顔

  4. 9

    小祝さくらは「加齢の影響」漏らしていた…ツアー6週連続欠場の深刻度

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の才能腐らす「メンタルの病巣」…マイナーでの大炎上にロバーツ監督もバッサリ