著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(40)「篠山紀信さんとは、手塚治虫と梶原一騎の関係に似ている」

公開日: 更新日:

 作家・増田俊也氏による新連載スタート。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。

  ◇  ◇  ◇
  
増田「購入したその50台くらいの車っていうのはカード払いですか、それとも現金払いだったんですか」

加納「現金。カード。いろいろだね」

増田「ATMを使ったこともないとか芸能人なんかでときどきいますけど?」

加納「俺もないね。ない」

増田「やっぱり相当に稼がれたんですね」

加納「今もATMは使えない。ATMは知らない。関わりたくない。そういうこと」

増田「すごいな……。雑誌全盛時代ですからね。篠山紀信さんとアラーキーさんもそれくらい稼いでたんでしょうね」

加納「だろうね」

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