著者のコラム一覧

スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。早大政治経済学部卒業後、博報堂に入社。在職中から音楽評論家として活動し、10冊超の著作を発表。2021年、55歳になったのを機に同社を早期退職。主な著書に「中森明菜の音楽1982－1991」「〈きゅんメロ〉の法則」「サブカルサラリーマンになろう」「大人のブルーハーツ」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた最新刊「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」（日刊現代／講談社）が絶賛発売中。最新刊「日本ポップス史 1966-2023: あの音楽家の何がすごかったのか」が11月に発売予定。ラジオDJとしても活躍。

1975 ～そのときニューミュージックが生まれた

研ナオコの悲しげなボーカルが中島みゆきの「魅力拡散装置」となった

公開日：2025/10/09 17:00　更新日：2025/10/09 17:00

中島みゆき「アザミ嬢のララバイ」（1975年9月25日発売）②

研ナオコ「あばよ」

　この曲を聴いて想起するのは2人の音楽家だ。

　まずは、中島みゆきの少女時代のアイドルだった吉田拓郎である。共通点は「3拍子」（8分の6拍子含む）。

「アザミ嬢のララバイ」は3拍子で、さらにはセカンドシングル「時代」もまたしかり。

　最近のJポップでは一種の絶滅…

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,073文字／全文1,214文字)

■関連記事