「カックラキン」で開花したコメディーの才能がなければ…
1975年の新御三家③野口五郎
連載を書くことは勉強になる。
今回、新御三家について調べて、いろいろなことが分かった。特に野口五郎については、もっとも発見が多かった。
▼野口五郎のデビューがいちばん早い(1人だけ1971年デビュー。他2人は72年)。
▼野口五郎がいちばん若い(1人だけ56年生まれ。他2人は55年)。
ま、とはいえ、このあたりは、それほど意外性はない。いちばん驚いたのが、この事実だ。
▼75年、野口五郎のシングルがいちばん売れた。
「そりゃ『私鉄沿線』があったからな」と言うなかれ。その後の「哀しみの終るとき」「夕立ちのあとで」「美しい愛のかけら」も含めて、4曲すべて30万枚を突破していて、これは郷ひろみ、西城秀樹をしのぐ水準なのである。
しかし、それにしてもやはり「私鉄沿線」ということになる。
売り上げはともかく印象度で、他3枚は一段落ちる気がする。それほどよく出来ていた。