萩本欽一〈26〉「誰にも話してないんだけど…」坂上二郎さんとの生前最後のテレビ共演で起きた“奇跡”
「必死こいて歩いてる二郎さんが愛おしかった」
萩本「俺はね、それ聞いて『あ、そう、分かったよ』って直接電話したの。それで奥さんと話したの。『テレビ、断ったんだって?』『欽ちゃんわかって。ちょっとひどいの、本当に何もできない。最後に坂上二郎の恥ずかしいところを見せたくないんです』って。『うん、気持ちわかるな。すっごくわかる。でも奥さん、一言言っていい?』って俺言ったの。『二郎さんは奥さんの二郎さんじゃないんですよ。僕の二郎さんです』って電話を切った。パチンと。すぐに電話が来た。『ごめん、欽ちゃん。私の二郎さんだと思ってたけど、欽ちゃんの二郎さんだったんだね』って言った時はね、かなり心にグッときた。のちにその番組の数字ね、すごく良かった」
増田「二郎さん、出演されたんですね」
萩本「出たの。二郎さん、もう本当に何もできなかった。できなかったけど…」
増田「ファンに対しては本当に大きなプレゼントですよね」
萩本「うん。最後のラストシーンでね、雪の中をとぼとぼと2人だけで歩いた。ディレクターにはね、こういう寒いところ来てさ、最後のシーンをどうしたいか、あなたの理想だけ教えといてって。畑と沼があって、その真ん中をずーっと2人で歩いている後ろ姿が絵になりますね、できれば雪が降ってくれるといいですねなんてね。でも、そんなものはさ、相手は自然だからね。そんなうまくはいかないよ」


















