著者のコラム一覧
永井紗耶子

1977年、神奈川県出身。慶応義塾大学文学部卒。新聞記者、フリーライターを経て、2010年「絡繰り心中」で第11回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。21年、「商う狼-江戸商人 杉本茂十郎-」で第40回新田次郎文学賞を受賞。23年、「木挽町のあだ討ち」で第36回山本周五郎賞と第169回直木賞のダブル受賞を果たす。近著に「青青といく」「めぐる糸」など。

(3)骸の男が植えた稲なのだ

公開日: 更新日:
イラスト・遠藤拓人

「でも、でも人が死んでる」

 佐助が田に浮かぶ骸を指すが、与作は首を横に振る。

「戦だからな」

 自らにも言い聞かせるように低い声で言い、再び黙って稲を刈り始める。

 佐助はそのままゆらりと立ち上がって周りを見渡し、初めて気付いた。

 田の中だけでは… 

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【連載】修羅にうたう

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