物価高ニッポン(2)リフレ派、構造改革派、財政重視派、3派とも失敗「いまどうするか 日本経済」脇田成著
いきなりのインフレで家計は火の車。しかし世間にはインフレ歓迎の議論もある。
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「いまどうするか日本経済」脇田成著
企業ばかりを重視し、生活者の家計は軽視する。これが日本政府の経済方針。しかし著者はこれこそが日本のマクロ経済の基礎体力を弱めてしまった元凶だという。いわば出世志向の猛烈サラリーマンが、家計をかえりみずに海外進出にばかりお金を使うので、肝心の家計の消費は減少し、少子化は止まることがないので結局ニッポンは衰退してゆく……という図式だ。
そもそも経済の議論、特に官庁による政策論は物価重視のリフレ派、生産性重視の構造改革派、これに重なる部分の多い財政重視派がそれぞれ一本やりの議論を展開するばかり。
デフレで苦労したので物価が上がりさえすれば円安で輸入代金が増えてGDPに悪影響が出ても仕方ない、生産性が上がらないと賃金も上げられないから国民の貧窮も仕方ない、財政破綻を回避するには法人減税と消費増税を同時に行って国民にしわ寄せが行っても仕方ない……などという理屈に陥ってしまう。
しかし、マクロ経済にとって大事なのは「好循環」。なのに日本ではリフレ派の安倍・菅政権、財務省だのみの岸田政権、無策の石破政権と続いたあげくの高市政権。従来のリフレ派政策がウクライナショックでインフレに陥った。要するに先の3派はどれも失敗というのが現状なのだ。都立大教授の著者は、いま日本は「瀬戸際」と警告している。
(筑摩書房 1155円)


















