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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

高橋成美「渋幕→慶応」だけでは読み解けないズバ抜けた回転の速さ 世界選手権ペアで日本人初の銅メダル

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 中学2年の終わりに失意のまま日本に戻った高橋だったが、そこからが凄かった。松戸市の公立中学に通い、スケートの大会にも出場しながら受験勉強に励み、千葉県最難関の高校に合格してしまうのである。渋谷教育学園幕張(通称「渋幕」)である。1983年に開校した新興勢力ながら、進学校として躍進を続け、98年には東大合格者数が2桁に。

 世紀が変わる頃からは県内首位の位置を固め、2012年以降は今年まで15年連続で東大合格者数トップ10入りを果たしている。

 渋幕在学中も高橋は大会に精力的に出場。高3の秋にはポーランドで開かれたジュニアグランプリ・トルン杯のペアで金メダルを獲得している。選手として活躍を続ける中、慶応大総合政策学部のAO入試に合格。同大で入試改革に関わった文系の元教授は次のように話す。

「AO入試を国内で最初に導入したのは慶応。36年もの歴史があり、より優秀な学生を採るための方式が確立されており、ハードルの高さは一般入試と変わらない」

 関門を突破したものの、そこからが大変だった。大学生活と選手としてのピークの時期が重なったからだ。海外遠征も多く、大会に出るために猛烈な練習をしなければならず、たびたび休学を余儀なくされた。その甲斐あって20歳の時、世界選手権で銅に輝いた。同大会のペアで日本人がメダルを取るのは初の快挙だった。18年春、現役を引退すると、休まず大学にも通えるようになり、その2年後卒業。28歳になっていた。

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