(3)東京・港区愛宕の「アタ」も横浜・野毛の「ノゲ」も崖地 首都圏沿線の「丘」「台」は崩壊地名の可能性
2004年10月23日に発生した新潟中越地震は、斜面崩壊による被害が圧倒的でした。山古志村(現長岡市)は、あちこちで斜面が崩壊。崩れた土砂が川をせき止め、その土砂による2次的な土石流の危険もあり、全村避難が実施されたほどです。
せき止められた「芋川」の「イモ」は「ウモ」の転訛で、傾斜地で崩れた土の堆積を意味しています。そういえば、東京・六本木の「芋洗坂」周辺も傾斜地。山古志村で最大の集落だった「虫亀」は「ムシ」(繰り返す)と「カメ」(噛ミの転訛で崩れる意)が合わさり、繰り返し崩れる場所のこと。「山古志」の「コシ」も浸食を受ける場所を示しています。
地名が被害を予言していたといえるかもしれません。こうした「崩壊地名」は各地にあり、首都圏でも珍しくありません。
例えば、板橋区にある「小豆沢」の「アズ」は崩れやすい場所の意味。周辺は山手台地の縁にあたり、現地は崖状の坂。港区「愛宕」の「アタ」も崖のこと。「ノゲ」は崖地や地すべり地を表し、横浜市「野毛」には山があり、世田谷区「上野毛」の一部は多摩川の谷。いずれも、地すべりが暗示されるのです。


















