(53)地獄太夫と申します
一休の声は、異様な風体とは異なり、何とも穏やかで落ち着いている。宗長はふと肩の力が抜ける気がした。
「宗祇様は今、美濃におりまして、間もなく京に戻られると」
「ほう……あいつも忙しない」
一休は、よいせと腕を伸ばすと、膳の上の盃を取る。すると遊女はすぐさまそ…
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