元小結・常幸龍貴之さんは土俵付きレストランの店長に「序の口デビュー27連勝」の記録持つ

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常幸龍貴之さん(元小結/38歳)

 先の7月場所は安青錦霧島熱海富士の優勝決定戦が注目を集めたが、幕下も7人による大混戦で旭富士が優勝。その旭富士の“序ノ口デビューから25連勝”も話題になった。歴代1位の27連勝の記録を持つ常幸龍(当時、佐久間山)さんは、今どうしているのか。

  ◇  ◇  ◇

「旭富士の26連勝がかかった一番は、自宅で次男と一緒に見ていました。次男は対戦相手の生田目を応援していましたね(笑)。自分は、デビュー前から旭富士という強い力士がいると聞いていたので、自分の記録を抜くなら彼かな、と思っていました。彼のがんばりがあって、自分の記録も注目されるし、大相撲も盛り上がるからいいですよ。でも、新記録とはなりませんでしたね。彼も緊張したろうし、周りも彼を研究したのでしょう。自分も27連勝のときは、周りからの雑音が入って数字を意識してしまい、稽古に集中できませんでしたね」

 都営新宿線菊川駅から徒歩3分の土俵付きレストラン「横綱とんかつ どすこい田中」で会った常幸龍さん、こう言った。現在、この店で雇われ店長をしているそうだ。

社員6人バイト20人を管理しながら相撲ショーも

「オーナーが知り合いで、自分が現役を引退したとき、『やらないか』と声をかけてくれました。週1の休日以外は、朝10時半には店に出て、6人いる社員や相撲ショーに出る元力士4人、バイト20人のシフトを管理し、仕込み、接客、ショーがあれば出て、夜10時ごろに帰宅……という毎日。店では肉にこだわったとんかつやちゃんこを提供するほか、本物とほぼ同じ土俵で、インバウンドのお客さんらに相撲ショーを行っています。相撲ショーをウリにする店はたくさんあるんですけど、ウチは正しい知識を伝え、ガチの相撲を見せ魅力を伝えています。格闘家やラグビー選手が来て自分も相手をすることがあるので、今、肩を痛めているんですよ」

 常幸龍さん、右肩をさすりながら苦笑いだ。引退後の新生活に慣れるだけでも大変だろうに、店長をしながら、日本大学通信教育部で経済を専攻中という。

「高校の地理歴史の教員になり、高校の相撲部の指導者になるのが今の夢。本当は親方になって協会に残りたかったんですけど枠がなく、高校の恩師に相談したら、『アマチュアを教えるのもおもしろいぞ』と勧めてくれました。思えば、自分も高校時代に強くしてもらった。高校時代は一番成長する時期。将来、大相撲の世界に入る子を育てるのも面白そうだ、と。それで、引退翌年の春、昔、中退した日大に入り直し、昔の単位に加え、新しく大学卒業と教職に必要な単位を取っています。店が終わって帰宅後、2時間リポートを書いたりしています」

 コツコツがんばっているんだなぁ。

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