著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国での臨床試験結果が大ニュース コロナワクチンの技術ががん治療の切り札に? mRNA治療の新時代

公開日: 更新日:

 新型コロナで世界中に普及したmRNAワクチン。その同じ基盤技術が今、がん治療の新たな扉を開こうとしています。

アメリカで新たながんワクチンの臨床試験結果が大ニュースになっています。

 その衝撃は、開発したモデルナ社の株価が、一時2.8倍に急騰したことからもわかります。

 mRNA技術によって開発されたインティスメランは、がん細胞の特定の変異を​標的とすることで、患者自身の免疫系に対し、腫瘍を攻​撃するよう訓練する仕組みで、患者一人ひとりの腫瘍を遺伝子解析して作る、いわば「オーダーメイド・ワクチン」です。
皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)患者1100人を対象とした臨床試験では、このインティスメランとメルク社の免疫治療薬キイトルーダの併用で、良好な結果が得られたと発表されました。


 ただし「がんを予防する注射」が完成したわけではありません。切除手術後に残っているかもしれない微小ながん細胞を狙い、再発リスクを抑制する治療薬です。承認されれば2027年にも市場投入される可能性があり、腎臓、膀胱、肺など、ほかのがんへの応用も現実味を帯びてきました。

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