著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

伊勢谷友介の逮捕で思い出す 麻薬Gメンの内偵に同行したこと

公開日: 更新日:

「お香の香りがする。いつもたいているの」

 バーテンは即答した。

「地下の店はドブ臭いので、異臭を消すために使用している」

 当時はお香がポピュラーではなかった時代。古びたビルのバーでお香は確かに不自然だった。Gメンの説明によると……。

「大麻はたばこよりも強い独特のにおいがある。においを調和するには、より強い香りを出すものもあるお香がよく使われる」

 入手した客が品質を確かめるために店で吸う。時には店内で回して吸うこともあったという。壁に大麻のにおいが付く。それを消すためにお香をたく。

 六本木界隈ではクラブが取引場所といわれていた。ブラックミュージックを主体とするクラブは男性客の大半が黒人。女性は黒人好きの日本の女の子。店内はお酒とさまざまなたばこ。「黒人が好きな香り」と女性が肌に付ける甘い香りの香水が入り混じる。女の子の話によれば、「マリフアナを吸っている人も普通にいるけど、嗅ぎ分けるのも大変。誰も気にしていない。黒人客が多く警察も関わりたくないのか、見て見ぬフリ。ほとんど無法地帯」という。

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