右腎臓を摘出 元プロレスラー小橋建太さんは「水で出す」
「絶対王者」「鉄人」と呼ばれた小橋さんは2006年に腎臓がんが発覚し、右腎臓を摘出した。プロのアスリートで腎臓がんから復帰した前例がない中、翌年にはリングで復活し、多くの人に勇気や感動と力を与えた。13年に現役引退後は、がんの子どもを守る会への支援や講演活動のほか、プロレス大会のプロデュース、スポーツジム経営、法人向けの健康促進企画などを行っている。
「アスリートって筋肉をつくるために“低脂肪高タンパク”が基本じゃないですか。私もそうだったんですが、がんを患ったときに腎臓を守る食事に変わったんです。それは“低タンパク高脂肪”。つまりは真逆なんですね。退院後、鏡に映った自分の姿を見たら筋肉なんかなくて、脂肪があるだけ。人間は食べるものによってこんなにも変わるのだと、自分のカラダを通し実感しましたよ」
がん発症から10年以上になるが再発はない。現在も症状は落ち着いている。ただ、小橋さんの場合は完治の定義が難しいそうで、再発の可能性もゼロではないという。
今でも定期健診を欠かさず受け、食事にも気を使っている。
「心がけているのは水を取ることです。腎臓が1つしかない分、老廃物をなるべくためないで排出できるように、毎日2リットルくらい摂取します。現役の時は4リットル飲んでいたので、今は半分になったわけですが、もともとちょっとトレーニングをしただけでTシャツが絞れるくらいの汗っかき。だから、水を飲むのは嫌なんですけれどね。“良質なタンパク質を取って水で出す! 塩分を取りすぎたら水で出す!アルコールを摂取したら水で出す!”です。健康は自分で守らないといけないですね」