徹底コロナ感染対策の交通機関に乗ってニッポンを楽しむ

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高速クルーザーで周遊

 旅の足となる交通機関も感染予防に力を入れている。不特定多数が利用する場合はウイルス対策、リスク回避を優先する人向けには貸し切りで――。コロナを考慮した新サービスも始まっている。

 ◇  ◇  ◇

 穏やかな海と点在する島々が美しい景観をつくり出す「せとうち」は昨年、世界中の旅行雑誌で注目されたエリアだ。「ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー英国版」では「行くべきデスティネーション(旅行目的地)」の第1位に選出されている。

 そんな見どころいっぱいの場所に新しいツールが登場した。JR西日本グループと瀬戸内海汽船グループが共同で開発、導入した観光型高速クルーザー「SEA SPICA」がそれだ。

 船内は抗菌・抗ウイルスの対策が念入りに施されていて、ラウンジのようにソファ型座席でくつろげる1階は、バリアフリー座席もあり車椅子にも対応。バリアフリー多目的トイレや女性専用トイレも設置されている。正面の4面マルチディスプレーでは、2階の操舵室からの景色も映し出されて楽しい。2階に上れば「ノー密」のデッキで爽やかな風を感じながら優雅なひとときも過ごすことができる。

 このクルーズ船で周遊する「瀬戸内しまたびライン」は先月から団体ツアーの就航が始まり、今月2日からは個人客も利用可能。1日1往復(12月14日までの月、金、土、日)、広島港から三原港に向かう東向きルートと、反対の西向きルートが用意されていて、900匹超の野生うさぎが生息する「うさぎ島」として知られる大久野島では下船観光の時間が設けられている。このほか、東向きでは朝鮮通信使の玄関口となった下蒲刈島、西向きでは江戸時代の町並みが残る大崎下島の御手洗での観光が加わる。

 世界が認めた「せとうちの多島美」。それを存分に満喫できる旅になるはずだ。

 チケットは瀬戸内海汽船のHPやJR西日本のネット予約サービス「e5489」、せとうち観光アプリ「setowa」で予約可能。「e5489」「setowa」では、割引もある。

 詳しくは各HP、アプリで確認を。

「四季島」で東日本、北海道を再発見

 高齢者に人気の周遊型臨時寝台列車を使った旅行も、コロナの影響で一時休止を余儀なくされた。運行が再開された今は、徹底したコロナ対策が取られている。JR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」では消毒、換気、ソーシャルディスタンスの確保を徹底。食事の座席は間隔を空けたり仕切りを設けたりと密にならないように工夫している。

 スタッフはマスクとフェースシールドを着用。ティータイムやバータイムでは、混雑を避けるため利用する時間をずらしてもらうこともあるという。

 現在は2021年4~6月出発分の旅行商品の申し込みを受け付け中だ。日光から函館、登別、洞爺湖を巡り、青森や五所川原、山形のあつみ温泉などを巡る3泊4日のコースは2人1室利用で1人80万円~。詳しくはHPで検索を。

周遊タクシーで行く「黄金のススキ」

 知る人ぞ知る安心安全な絶景スポットだ。標高870メートルの「生石高原」(和歌山県有田郡)は、車以外の移動が難しい上、大自然の中にあるから密にならない“穴場”である。阪和自動車道有田IC・有田南ICを出て細い山道を車で45分の大草原。10月から11月中旬ごろまでは“黄金のススキ”が楽しめる。

「晴れた日の夕景を狙うのがポイントです。夕日がススキを照らすと黄金色に見えるんです。フォトジェニックな光景で、写真好きな方にはぜひ、訪れて欲しいですね」(和歌山県観光連盟の菊本奈緒美さん)

 360度の眺望は美しく、ススキの道を歩いた山頂にはカフェもある。ハイキングだけでなくキャンプにもいい。

 山の東側は紀伊山地の山並みが広がり、西側は紀伊水道から淡路島、大阪湾まで見渡せる。そして、高原の一角には突き出した火上岩。ここが撮影に絶好のスポットだ。夕景を満喫したあとは、また、美しい星空が広がる。

「火上岩に立って星空を眺めるのもいいですね。時間を忘れるほど美しいですよ」(菊本さん)

 運転免許がなくてレンタカーの利用が難しい人には、有田川町の周遊タクシーがオススメ。小型タクシー(4人乗り)が3時間で7500円など、定額のコースが用意されている。詳しくは、末広タクシー(℡0737・32・3155=小型・ジャンボ)、有鉄観光タクシー(℡0737・52・3034=小型のみ)まで。地元の人だけが楽しむなんてもったいない。

貸し切りバスで近場旅

 見ず知らずの人たちと一緒に旅をするのはちょっと怖い――そんな人にオススメなのが貸し切りバスだ。車内で同じ時間を過ごすのは家族や知り合いだけなので、コロナへの不安は少し和らぐ。自由度も高いので、必要に応じてトイレ休憩が可能。その日の天候によってルート変更も自由自在にできるからうれしい。現在は多くの旅行代理店やバス会社がさまざまな貸し切りツアーを企画している。

 そのひとつが日本旅行の「A♥あい倶楽部」のリフト付き小型バスを使った旅だ。バスは定員23人で、大型車椅子でも着席のまま乗車可能。ドライバーはサービス介助士の資格を保持している。希望者は事前申し込みで新型コロナウイルスのPCR検査(1人2万9700円=税込み)も受けられる。自宅に届いたキットで唾液を採取するタイプで簡単だ。

 近畿2府4県出発で、大阪府内であれば自宅発着も可能(車椅子利用の人を含む場合は2府4県で対応可能)。近江神宮を参拝する「滋賀コース」、明石海峡大橋を渡り大塚国際美術館を見学する「鳴門コース」、三朝温泉(写真)に宿泊する「鳥取コース」のモデルコースが用意されている。

 料金は滋賀のモデルコースで1人2万4000円(8人利用)。Go To トラベルを利用すると1万7000円(同)だ。

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