首都圏「緊急事態宣言」再延長か 減少ペース鈍化で現実味
IOC総会と聖火リレー
そこで現実味を帯びているのが、緊急事態宣言の首都圏再延長だ。
東京五輪の開催を最優先に考えている菅政権も“再延長”に動く可能性がある。
「3月10~12日にIOC(国際オリンピック委員会)の総会があり、同25日からは聖火リレーが福島からスタートすることになっている。感染者が減り切らない状態で、3月7日に予定通り、宣言を終了すれば、五輪を巡ってデリケートな時期に感染者数が再拡大する可能性がある。宣言が終了すれば人々の活動は活発になりますからね。五輪開催のために、1週間か2週間、菅政権が首都圏の宣言再延長に踏み切る可能性もゼロではないでしょう」(官邸担当記者)
西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏が言う。
「都の感染者数が抑えきれない中、緊急事態宣言の再延長もやむを得ない。ただ、こういう事態を招いたのはコロナ政策が失敗したからです。年末までGoToを継続し、緊急事態宣言も後手になった。第3波は、第1波よりはるかにスケールが大きいのに緩い規制にとどめたため、結局、短期間で収束できなかった。政府が昨年秋からマトモに第3波に向き合っていれば、スムーズに五輪を開催できたかもしれません」
再延長はあるのか。