柴田剛さん 日本酒で“笑い袋”の紐を緩める「毛髪川柳」

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「時節柄、外で飲むことはほぼ皆無。家飲みでもっぱら日本酒を2~3合。若いころは、ウイスキーボトル1本、日本酒1升でも大丈夫でした」

 そう話す柴田剛さん(62)。科学者を目ざして東京理科大に進学。だが「自分は落ち着きがなく、研究者には不向き、遊び好き人間」と悟り、「面白そうだから」と卒業直前にマスコミを志し祥伝社に入社。

 配属されたのは、当時、辛口芸能記事や大胆SEX記事で大人気の女性雑誌「微笑」編集部。「専攻の工業化学は役立ちませんでしたが、楽しい世界でした。張り込み中に某有名芸能人に首を絞められたこともあり」、スポーツ万能のキン肉マンだけに「こわもて俳優の編集部殴り込みの際、デスクが『柴田を出せ』と言って……」と懐かしむ。

 その後、男性ファッション誌「Boon」の創刊編集部などを経て、女性漫画誌「フィール・ヤング」の編集長に。岡崎京子「ヘルタースケルター」(沢尻エリカ主演で映画化)、二ノ宮知子「平成よっぱらい研究所」、安野モヨコ「ハッピー・マニア」など数々の大ヒット作を世に出した雑誌だ。「すべて仕事をお願いしていた編プロさんのおかげ」と控えめな発言。「編集者時代は取材と男磨きのために盛り場でウイスキーや焼酎を毎日」と笑う。

 15年前に、家業を手伝うために故郷北海道へ。ここでも「遊び好き」を発揮して、現在は札幌の寄席やお年寄りの前で漫談を披露したり、サンバチームに参加したり……。また、「ネンディ柴田」名ではじめた粘土アートの握りずし、海鮮丼などが商品化され土産物店で大人気。雑誌や書籍のイラストも手がける。さらに「ダンディ柴田」名で北海道新聞にコラム「ときどき一笑懸命」を連載するなどマルチな活動。

 そんな柴田さん、「とにかく楽しく飲んで、読んで」が酒と読書の流儀。「読むツマミ」の一番にあげるのは、日本自毛植毛センター編「毛髪川柳」。「『お辞儀する角度がどんどん浅くなり』『パソコンで少し髪の毛足してみる』など薄毛の悩みを明るく笑い飛ばす川柳で楽しい」と。自身も若いころから薄毛を心配していたが「奇跡的に持ちこたえている」と笑う。また糸井重里監修「言いまつがい」、茂木健一郎・羽生善治「『ほら、あれだよ、あれ』がなくなる本」もお気に入り。さらに五百田達成「不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち」。

「人間の真面目さ、悩み、悲しみ、怒りの先というか、生きるということ自体に笑いの種がたくさんある。それを教えてくれる。こういう本を読みながらの日本酒は、心の中の笑い袋のヒモを緩めてくれるんですよ」

「男磨きの酒」はとっくに卒業だ。

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