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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

国民の不安は「外敵」より「自然」の驚異

 茨城・常総市の高杉徹市長が、非難の集中砲火を浴びている。鬼怒川の堤防決壊で甚大な被害を受けた地域に、前もって避難指示を出さなかったためだ。しかも、住民から「水位が上昇している」との通報があった地域にだけ避難指示を出し、決壊箇所に最も近い危険地域には「逃げろ!」と呼びかけなかったとは、オソマツな話だ。

 気象庁は集中豪雨のたび、「危険だから河川には近づくな」とアナウンスする。堤防が決壊するほど危険な状況にさらされながら、自治体に「水位」を通報する余裕のあった住民がどれだけいたのか。災害の避難指示が住民の通報に頼り切っているのなら、あまりにも脆弱すぎる。これが地方行政の現状だとしたら、政府は直ちに根本から見直すべきだ。「地方創生」をうんぬんする前に、地方の人々が安心して暮らせる体制づくりを第一に考えた方がいい。

 昨年8月の広島市の土砂災害でも、土砂崩れ発生後に「避難勧告」が出されるなど、自治体の後手に回った対応が批判を浴びた。思えば広島の土砂崩れも鬼怒川の堤防決壊も同じ「線状降水帯」がもたらした記録的な豪雨が原因だ。たった1年前に75人もの犠牲者を出しながら、国も地方も自然の脅威から何ら教訓を得ていないかのような対応には、改めて嘆息するほかない。

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