高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

勤勉の美徳をなげうってカジノ資本主義に走るのか

公開日: 更新日:

 自民党が何が何でも今国会でカジノ法案を成立させようと、なりふり構わず突き進んでいるのは、TPPが潰れ、北方領土交渉も行き詰まるなど、安倍外交が八方ふさがりで、何かに夢中になっていないと居ても立ってもいられないという強迫観念のなせる業であるということは、理解できる。

 しかしこの件は、拙速に扱うにはあまりにも重大ないくつもの問題をはらんでいる。第1は文明論の次元で、米国式の電子的金融資本主義のふしだらがリーマン・ショックで破裂して、「資本主義の終焉」(水野和夫著)が宣告される一方、額に汗して働く者が報われるようなルールづくりに希望を見いだそうとする「資本主義を救え」論(ロバート・ライシュ、邦訳著書名は「最後の資本主義」)の真剣な模索もある。その中で、誰よりも勤勉に、丹精込めてモノをつくることに長けていると尊敬を集めてきたこの国は、その評判をなげうって「カジノ資本主義」の道を進むと宣言するのだろうか。

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