金子勝
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金子勝慶応義塾大学経済学部教授

1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。東京大学大学院 博士課程単位取得修了。 法政大学経済学部教授を経て。2000年10月より現職。TBS「サンデーモーニング」、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。『資本主義の克服 「共有論」で社会を変える』集英社新書(2015年3月)など著書多数。新聞、雑誌にも多数寄稿している。

異次元の金融緩和から5年…地方の金融機関が壊れ始めた

公開日:

 経営が圧迫される中で、日本の金融機関は“投機的格付け”の高利回り債や個人ローンの担保証券など、海外のリスク資産をどんどん買い込んでいる。収益を確保する貸出先がないため、危険を承知しながら買っているのだろう。日銀によると、海外クレジット投資は73兆円に膨れ上がっているという。一方、貸金業法の抜け穴を使う形で、銀行窓口で個人カードローンを貸し付け、多重債務者を増やしている。

 すでに地方銀行の合併は急ピッチで進んでいるが、合併に取り残される地方銀行も出てくるだろう。取り残された地域金融機関は、破綻する恐れはゼロではない。イタリアの経済危機が引き金になるかも知れないし、株暴落が誘発するかも知れない。日本経済そのものも、2020年の東京オリンピック前に悪化する可能性もある。日本経済は爆弾を抱えているようなものだ。

 もちろん、地域金融機関が破綻しても、かつての金融危機のように、融資先企業の経営不安を次々に呼び起こすことはないだろう。大手企業だけでなく中小企業も多額の内部留保をため込んでいるからだ。しかし、日本全体がよどんでいく。

 地域の金融機関は、異次元緩和に大打撃を受け始めている。黒田バズーカ砲に直撃されている格好だ。

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