父・安倍晋太郎はバランス感覚…石破二朗は事務次官を経験
【対談】政治評論家・野上忠興×ジャーナリスト・鈴木哲夫
安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなりそうな自民党総裁選(9月7日告示、20日投開票)。安倍陣営は既に勝負あったかのような振る舞いだが、“次の首相”を決める戦いである。国民としては、どちらが本当にふさわしいのか詳しく知りたいところ。安倍家を父親の代から知る政治評論家・野上忠興氏と、石破を長く取材するジャーナリスト・鈴木哲夫氏にそれぞれの生いたちや性格、思想信条など、とことん語ってもらった。
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野上 安倍さんは皇室までつながる名門の出身です。直系3代は政治家で、父は安倍晋太郎元外相、母方の祖父は岸信介元首相。父方の祖父の安倍寛も元衆院議員で、大叔父には佐藤栄作元首相もいる。きら星のような政治家一家です。
鈴木 石破さんの父・二朗は鳥取県知事だったんですけど、旧建設省の事務次官を経て知事になり、4期務めた後、田中角栄に口説かれて参院議員に転身し、自治大臣も務めました。ですから、石破さんは政治家2世ではありますが、DNAとしては官僚の流れをくんでいると思います。母方の祖父も内務官僚出身で官選知事を務めました。