「首相動静」から消え…“官邸のアイヒマン”に飛び交う臆測
火曜日の男が消えた――。今週火曜の首相動静に安倍首相の側近の名前が載っていなかったことを巡り、永田町に臆測が飛び交っている。その男とは、内閣情報調査室トップの北村滋内閣情報官(写真)。諜報のプロとして「官邸のアイヒマン」の異名を持つ人物だ。
とにかく安倍首相の信頼の厚い側近中の側近で、面会回数は断トツ。
モリカケ問題で追及を受けた頃は毎日のように報告に上がり、「北村氏の顔を見ることが首相を落ち着かせる清涼剤」(官邸事情通)といわれたほど。
今年1月からの首相動静を調べると、ほぼ毎週火曜と金曜は北村氏と面会。特に火曜は安倍首相の外遊中を除き、欠かさず北村氏は説明に上がっていたが、今週の火曜に初めて首相動静からその名前が消えたのだ。
北村氏は昨年10月、朝鮮労働党統一戦線部の幹部とモンゴル・ウランバートルで極秘に接触したと報じられた。今年5月の菅官房長官の訪米にも同行し、北朝鮮との外交ルートを模索していたとの話もある。
そんなことから、たった一回、火曜の動静から名前が消えただけで、「首相にとって悲願の金正恩委員長との首脳会談の実現に向けた特命を帯び、北村氏は単身で海外に出国したのではないか」(官邸事情通)との情報が駆け巡ったのだ。