著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

「西洋の覇道かそれとも登用の王道か」孫文は日本に迫った

公開日: 更新日:
第1次大戦でイルチス砲台を制圧し青島を占領した日本兵たち。任務の合い間に握り飯を頬張る(1914年11月17日)/(C)共同通信社

 実は孫文は、犬養毅への書簡の中で今回の地震に対する慰めとともに、日本がこれから進むべき道をぜひ明確な形で表して欲しいと訴えていた。日本は欧米列強の望む方向に進むのではなく、われわれとアジア諸国の独立を助けて欧米の古い植民地主義に抗していくべきであるというのだ。その上で、第1次世…

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