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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

“手術しない選択”で重要になるセカンドオピニオン…4割が「説明なし」

公開日: 更新日:

 がんになると、患者さんはいろいろな決断を迫られます。それで判断に迷ったときに参考になるのが、主治医以外の医師に意見を求めるセカンドオピニオンですが、その環境が十分整っていないことが調査で明らかになりました。

 滋賀県がん患者団体連絡協議会は3年ごとに「がん患者アンケート調査」を実施していて、昨年行った3回目の結果がこのほど公表されました。その中で主治医にセカンドオピニオンの説明を受けたか尋ねると、4割が「なかった」と回答したのです。前回調査より6ポイント上昇していました。セカンドオピニオンが十分機能していない現実が垣間見えます。

 日本では、外科医ががんの診断に重要な生検を行うため、患者さんにがんの告知をするのは外科医です。告知を受けた患者さんは、その医師を主治医と認識し、説明を受けることになります。外科医が治療を説明するとどうなるか。手術中心になります。日本のがん治療が手術中心なのは、この影響が大きいとみられます。

 たとえば、私が生まれた1960年は男性のがん死亡の5割以上が胃がんでした。胃がんの治療は、内視鏡を含めて手術が基本ですから、外科医主導の説明でもそれほど問題はありません。

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