心臓外科手術をした患者は「スポーツ」をしてもいいのか?
サッカーのワールドカップが北中米で開催されています。
「アメリカとイランて、直接対戦しないのかな?」
「参加している選手の年俸の総額を、獲得した勝ち点で割った数字はどこが一番高いのかな?」
皆さん、いろいろと興味を持っていらっしゃることでしょう。
世の心臓外科医が患者への説明で、この時とばかりにネタにするのが、何といっても「大動脈弁に人工弁が入っていて、ワールドカップに3回も出場した選手がいるんですよ! すごいでしょ!」です。
ナイジェリアのヌワンコ・カヌー選手です。彼がすごいのか、人工弁がすごいのか? どっちもすごいということで、おそらく世界中の多くの医者が人工弁置換術の手術を受ける患者に説明する際、「人工弁を入れたらワールドカップに出場できます!」と患者を元気づけていることでしょう。
私が手術した患者さんでも、スポーツを続けた方がいました。国立大学で数学を研究していた方は、ラグビーでした。バイパス手術を受けた後も試合に出場し、「この前トライを決めたんですよ! 手術してから初めてでした!」と喜んでいました。フランカーのポジションだったので側面からですが、スクラムに参加します。手術に際しては胸骨正中切開をしていますから胸郭、つまり肺や心臓が収められている「骨のカゴ」はキズの痕の修復で起こる「過補償」で丈夫になっていることでしょう。


















