著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任、薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

パーキンソン病の「補助薬」は日々の暮らしを過ごしやすくする

公開日: 更新日:

 今回は、パーキンソン病の治療に使う「補助薬」について説明します。補助薬は、その名の通り治療の主役であるレボドパやドパミンアゴニストの効果をできるだけ無理なく安定して発揮させるために補助してくれるクスリです。「朝は動けるのに夕方になるとクスリの効果がなくなる」「クスリが効いている時間をもう少し長くしたい」といったような場面で補助薬の出番となります。

「MAO-B阻害薬」は、脳の中でドーパミンが分解されるのを抑える働きがあります。それにより、もともと脳にあるドーパミンを長持ちさせるクスリです。効果はレボドパほど劇的ではありませんが、パーキンソン病の初期に単独で使われたり、進行期にレボドパへ足してウェアリングオフを軽くしたりします。

「COMT阻害薬」は、MAO-B阻害薬と少し作用が異なります。主に体の中で治療薬であるレボドパが分解されるのを防ぐことで、脳に到達するレボドパの量を増やして効果の時間を延ばすクスリです。そのため、COMT阻害薬は単独ではなく、レボドパと一緒に使うのが基本になります。

 これら以外にも、役割の違う補助薬があります。「アマンタジン」は、ほかのクスリと違ってジスキネジア(自分の意思とは無関係に体が勝手に動いてしまう不随意運動の一種)を抑える作用が期待できます。ただ、高齢者や腎臓の機能が低下している人では、幻覚や意識の混乱といった副作用が出ることがあるため注意が必要です。

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