著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

満州国の執政に就いたとき39歳 溥儀は笑顔のない人だった

公開日: 更新日:
1935年4月9日、特命近衛師団観兵式に臨む昭和天皇(奥)と満州国皇帝・溥儀(代々木練兵場)/(C)共同通信社

 満州国の執政に就いた溥儀は、その望みどおり昭和9(1934)年3月1日に皇帝としての即位式が行われた。満洲国は帝政を実施することになったのである。それから11年5カ月後の昭和20(1945)年8月15日、つまり日本の敗戦の日に「退位の詔書」を発布して皇帝の座を降りた。満州国に軍… 

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