保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

さまざまに論じられた江橋慎四郎の「生等もとより生還を期せず」

公開日: 更新日:
学徒動員、横須賀海兵団への入隊=1943(昭和18)年12月9日(C)共同通信社

 出陣学徒壮行会では、東條英機首相と岡部長景文部大臣の挨拶に続いて、学生側を代表して慶応義塾大学医学部学生の奥井津二が「壮行の辞」を述べた。見送りの学生たちを代表しての言葉であった。

 当時の東京朝日新聞からの引用になるのだが、その内容は、学徒が戦場に赴くときの心情を思うと…

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