「心の闇」綾辻行人著
「心の闇」綾辻行人著
作家の「私」は、体調に不安を覚え、病院で定期的に検査を受けている。1週間前、いつものように脳のMRI、肺のCT、腹部エコー検査をまとめて受けた。脳神経科医の石倉(一)によると、私が危惧する認知症の兆候はなく、血管も異常がないという。続けて肺のCT画像を見た医師からは禁煙を勧められるが、私にその気はない。
石倉(一)医師に代わって、腹部エコーの画像を見た同じ名前の消化器科医・石倉(二)の顔が曇る。ほかの臓器に異常は認められないが、肝臓に「心の闇」があるという。最新の検査装置であの「心の闇」が見つかるようになったのだという。医師に勧められるまま私は、心の闇を取り除く手術を受けるが……。(表題作)
手ごろな価格で本格ミステリーの巨匠の短篇4作が楽しめる作品集。
(講談社 550円)


















