不都合な過去を消し「ブレない」を自称する人間は未来に責任を持たない
憲政史上初の女性首相誕生から9カ月あまり。嘘とデタラメを押し通す異常な人物がなぜ権力を握り続けるのか。新著「高市早苗という病」が話題の作家による緊急寄稿をお届けする。(全3回の第3回)
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「私の過去を知ってるもんは全部死んでくれへんかなあ」(「マルコポーロ」1993年12月号)
かたぎの人間の言葉とは思えない。
俳優の辰巳琢郎が神戸大学時代の高市について「学生時代の話も、なかなか派手な人だったそうで」と話を振ると、高市は「選挙に出るようになると、私の過去を知ってるもんは全部死んでくれへんかなあと思うようになりますよ。しゃべるもんは全部死んでくれへんかなあ。ほんまに。(笑)」。
冗談めかした口調だが、本音が漏れ出たのだろう。そこにはなんのためらいもない。自分の暗い過去を知る人間、そして自分にとって不都合な過去は消さなければならないという衝動は、その後も形を変えて繰り返されてきた。
1995年、戦後50年の謝罪決議をめぐる国会審議で、高市は「私自身は当事者とは言えない世代ですから、反省なんかしておりません」と発言。都合の悪い事実は、すべて「なかったこと」にする。総理就任後は、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継ぐなどと言っているが、やっていることはもちろん正反対だ。


















